マネキンの構成の仕方とクロスコーディネート
■マネキンの構成
マネキンを使ったディスプレイを作る時にはまず「テーマ」を決めます。
次にキーカラーを意識しながらスタイリングを考えていきます、この時キーカラーがインナー、アウター、ボトムスに散らばるように構成することが、いわゆる「クロスコーディネート」です。
下の写真では、
テーマは初夏の「マリンスタイル」
キーカラーは「白」「ブルー」「オレンジ」
商品は「初夏の新作軽医療」テイストパーツは「ストライプ」「ハット、キャップ」
ディスプレイ構成要素は「マネキン」「タペストリー」「ステージ」「pop」
構成は「トライアングル」
です。
センターにオレンジの面積が多いコーディネートを着せ、左右のマネキンにはストライプのインナーとスカートを上下に配置してバランスを取り、オレンジが同一ラインに配置されないようにバラします。
■マネキンの構成する時に気を付けるポイント
スタイリングを着せこむ前にある程度の構成を試してます、この時、各スタイリングの似合うマネキンを選びます。
パンツが似合う脚の形、スカートが似合うポーズなどを意識します。
■構成
この時はポーズの違うマネキン三体なので、トライアングル構成にしました。
上から見ても三角形になるように配置します。
同一ラインにマネキンが並ぶと奥行がなくなるので少しづつずらします。
ZARAのショーウインドーを見てみたら、美しいトライアングル構成とキーカラー配色になっていました。
キーカラー「黄色」「デニム」「カーキ」
テイストパーツ「ボーダー」「ストライプ」
こちらはレディス
キーカラー「白」「デニム」
白のブラウスがテイストパーツ
こちらもトライアングル構成。
ZARAはショーウインドーディスプレイ制作は専門業者に任せているそうです。美しいですね。
構成方法や構成の組み合わせ方は過去のブログに載せてますので参考にしてください。
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売上を上げる売り場作りの手法 POP編最後までご覧いただきありがとうございます。
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道の駅の売り場作り(VMD)とは? ④
■道の駅VMD 其の四 POP
一年かけて宮崎県日之影町にある道の駅青雲橋のVMD導入に携わってきましたが、一番の課題がPOPだと思っていました。
POPとはPOINT OF PURCHASEの略です。最近の小売業でPOPは価格や商品情報を伝えるツールとして重要視され日常的な販促活動では欠かせない媒体となっています。特に店員の説明なしに購買に繋がるため「物言わぬ販売員」とも言われ、人手不足解消や経費削減に対応します。
■サイズや素材の見直し
スタッフの方が一生懸命手書きで作られていましたが、サイズや素材がバラバラでした。
before
after
野菜や総菜はA5サイズの黒画用紙に白文字で手書き、プライスはピンク。その他のPOPは名刺サイズで某百円ショップで市販されているもの、文字は黒、説明文字数は20文字以内と設定しました。
■設置方法や設置場所の見直し
POPで商品のラベルが隠れていたり、設置場所がバラバラでした。
before
POPがずれていたりしてました。
after
設置器具や設置場所、設置方法をルール化し統一感を出し見やすくしました。棚板部分はL型POPケース最下段はV型POPケースを使用。
カゴにはカードクリップを使用。
野菜や総菜にはPOPスタンドを使用。
野菜冷蔵庫にはh5cmw10cmの黒画用紙で統一。
■道の駅らしい温もり感
商品によってサイズや書き方のルールは決めましたが、道の駅です。百貨店や高級ブランド店ではないので、10%程度なら例外を認めることで道の駅らしい温もり感、ごちゃごちゃ感を出しました。
メーカー持ち込みのPOPなどサイズやを認めましたが設置方法や高さ、設置什器はルール化することで読みやすさは維持しました。
道の駅にVMDを導入するにあたり、一番気にかけたのが「綺麗になりすぎない事」でした。POPは手書き、商品陳列も多少の雑多感は残すことに注意しました。
VMDを導入の結果、売り上げはうん十倍にも上がりました。しかし売り場は生き物、常に商品や季節は変化するなかで維持することは難しい、PDCAサイクルが必要となります。
この道の駅はVMDを導入し、運用することが決定しました。道の駅VMDの運用についてはまた追って記述いたします。
POPに関しては以前にもブログで残しているのでこちらも参照ください。
https://aisleinter.hatenablog.com/entry/2019/06/24/180346
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道の駅の売り場作り(VMD)とは? ③
■道の駅VMD 其の三 冷蔵庫改善 演出
道の駅青雲橋の売り場作り改善。冷蔵庫の商品陳列にも問題がありました。また、世界農業遺産にも認定された商品が演出が弱く改善が必要でした。
■冷蔵庫の商品陳列方法改善
before
商品が少ないというMDの問題もありましたが、商品が立っていないのでボリューム感がなく、フェイスが見えていませんでした。仕切り板がないのでメンテナンスが大変でした。
after
商品を仕切る「仕切り板」と商品を立たせる「スタンド什器」を購入し商品区分を明確にし、フェイスが見えてボリューム感が出るように修正しました。
仕切り板、ストアエキスプレスなどで購入出来ます。
マグネット付きなので滑りにくい冷蔵庫用のスタンド什器(正式名称はマグネットストッパー)で商品のフェイスが見えるようになります。
■演出
世界農業遺産というブランドがあるのに演出が弱かったので内装を少し変更し、什器を追加して演出しました。また棚板に照明が付いていなかったので暗くなってしまい、商品が見えづらくなっていました。
before
上部白色壁面にはサインやグラフィックが無く、インパクトが弱かった。
after
上部の壁面を黒木板に張り替えて高級感を演出。ボックス什器を追加して三角構成でディスプレイして演出しました、棚板にはLED照明を付けて明るくして商品が見やすくなりました。また、商品区分が明確になるようにカゴ什器を追加して陳列しました。
ボックス什器で三角構成でディスプレイ。
棚板照明で明るくなり、カゴ什器で商品区分を明確化。
ストアエキスプレスで購入できるLEDテープを使用しました。
オーブンに間に合わなかったのですが、上部壁面には世界農業遺産商品である
「棚田米」「原木しいたけ」「ゆず」のグラフィックが追加されます。
追加され次第ブログを更新して写真をアップします。
次回でいよいよ道の駅VMDの中で一番問題のあった「POP」編です。
道の駅の売り場作り(VMD)とは? ②
■道の駅のVMD 其の二 陳列
宮崎県日之影町にある「道の駅青雲橋」がリニューアルするにあたりVMDを導入しました。プレオープン時は道の駅スタッフで商品陳列していましたが、いくつか改善点が見つかりました。
■陳列用什器の見直しと陳列方法の見直し
納品時に使うのでしょうか?青いプラスチック製カゴを使用して野菜が陳列されていました。また、乾物や土産品を置くカゴの種類がバラバラだったり、汚れていたりしましたので改善しました。
before
青いプラスチック製カゴで、ぬくもりが無く高さも均一であるため単調な陳列になっていました。
after
木箱に変更しぬくもりを出しました、また中央にしいたけの原木を使ってディスプレイを作り「地元の原木しいたけ」であることをアピールし、遠くからでも視認できるようにしました。
after2
箱や木材などで高さをあえてバラバラに出して直売所っぽい演出に変更しました。
before
什器がなく、じか置きにしていたため倒れたり商品の顔(フェイス)が見えなくなっていました。また高さが単一で単調な陳列になっていました。
after
カゴ什器を追加して商品と商品の区分が明確にわかるようにしました、上段にはボックス什器を追加して陳列し、ボリューム感が出るようにしました。こちらのほうが見やすく、買いやすく、手に取りやすいですよね。
before
カゴの種類がバラバラでした、下段ではカゴが足りていませんでした。
after
こちらも同じく統一されたカゴ什器とボックス什器を追加して分かりやすい売り場にしました。
before
悪くはないのですが、リズムのない陳列でした。
after
こちらもボックス什器を追加してリズム感のある陳列にしました。ピラミッドのように積んで、三角構成するのがポイントです。
before
地元の作家さんや養護施設などで手作りされた商品が展開されていましたが、什器がバラバラなことと、各商品にむいていなかったので何が販売されているかわからない状態でした。
after
什器を一新しました、小さなアクセサリーや革小物は小さなカゴ什器にわけて分かりやすく陳列。メッシュ什器にはフックして展開するのに適した、いわゆる「面」で見せたほうが良い商品を陳列、フックが付いていなかったのでフックを購入しました。
目線の高さにコルクボードを配置して下のカゴに展開されている商品を貼り付けてディスプレイしました。いわゆるPP(ポイントオブセールスプレゼンテーション)を作りました。
まだまだ続きます。
まだまだ続きます。
道の駅の売り場作り(VMD)とは? ①
■道の駅VMD
近年、道の駅は各所に作られていて「その町の顔」として多くの観光客や地元の方の憩いの場となっています。また、直売所などで売られている地元の野菜や土産品を求めるお客様で賑わっています。
令和の世になり、いよいよ道の駅にもVMDが導入されることになりました。
宮崎県日之影町にある道の駅青雲橋のリニューアルの内容としては
・「建物のリニューアル」
・「レストランおよびメニューのリニューアル」
・そして、野菜や土産品を販売する「売り場のリニューアル」に対してVMDが注目され導入することになりました。
ゴールデンウイーク前にプレオープンしたあと、道の駅スタッフによって丁寧に売り場作りが行われていましたが、いくつか修正点が見えていました。
■商品展開マップの見直し
どの商品をどこに配置して陳列するかを見直す必要がありました。下の写真は店舗入り口という、多くのお客様の視界に入る一等地に野菜の種とキーホルダーが展開されていました。強化商品なのか店長に聞いてみたところ、最も売りたいものは「青雲橋オリジナル商品」である地元産の柚子を使ったゆずロールケーキでした。
before
ということで、この場所にはゆずロールケーキを配置しました。
遠くからでも視認できるように高い位置にPOPを設置、中身がわかるようにアクリルケースで作ったPP(ポイントディスプレイ)を置いてアピールしました。
after
■関連性(リレーション)の見直し
関連性のある商品を近くに配置すると、お客様の購買点数が増える傾向にあります。例えばお酒コーナーの近くにおつまみを置く、とか卓上コンロを置いてあるコーナーにガスカセットを置く、などです。
before
コカ・コーラ製品の横にアイス、その横にお酒のおつまみが置いてありました。
after
お酒コーナーの近くにおつまみを展開しました、元の什器も古く汚れていたので新しいものに交換。食べ物は清潔感がないと食べたくなりません。
コカ・コーラ製品だけ分けておく理由がないので、飲料コーナーへ移動。コカ・コーラ社製飲料と地元産飲料を関連性を考えて分けて展開。
before
地元特産食品コーナーにとつぜん陶器コーナーがありました、地元産という共通点はありますが、お客様にとって関連性は低いです。
after
地元産の陶器、フラワーアート、木製品という「地元産の工芸品」というカテゴリーで集約展開しました。多少値が張るので高級感を演出するために紫に布地を敷き詰めました。
また、木製のボックス什器を導入して立体感のある陳列になり、目で見て気持ちの良い売り場になりました。
まだまだ続きます。
売り場作り ディスプレイの作り方 アパレル編③
アパレルのディスプレイの作り方最終話、
商品選びとコーディネートの仕方、そして演出備品の選び方、設置の仕方です。
ディスプレイって楽しい仕事ですが、やりすぎて商品より演出備品が目立ってしまっては本末転倒となります。
■商品選び
テーマやサブテーマが決まったら商品を選びます。ディスプレイを作る時には商品選びが一番大切です、なぜなら私たちは芸術家ではないからです。
ディスプレイはあくまでも売上をあげるための商品演出が目的です。
商品を選ぶときの多くは新商品や定番商品、おススメ商品を選ぶと思いますが、ただやみくもに商品を選んでもまとまりが無くなります。
まずルック、テイスト、スタイル、〇〇系、〇〇風、〇〇ファッションといったグルーピングで商品をまとめます、それからキーカラーを設定してコーディネートをすると統一感が出て美しいディスプレイを作ることが出来ます。
ロックテイストのコーディネート例
ルックやテイスト、スタイル、などのファッション用語は定義があいまいで、時代とともに変化しているので、細かい定義にこだわらず、こちらの想いが伝わるコーディネートをしましょう。
ともかく、このルック、テイスト、スタイルを構成するものがファッションパーツ(テイストパーツ)です。例えばロックテイストには、黒という色、スカル柄、リベットという服飾部分、レザージャケット、レザーパンツ、ブーツなどのアイテムがテイストパーツとなります。ミリタリールックでは、カーキ色、迷彩柄、ブーツやピーコートというアイテム、エポレット(肩章)やカーゴというパーツがあるとそれらしく見えてきます。
何度か登場した画像ですが、以前実施したショーウィンドウディスプレイですが、
コーディネートは「60年代風 マリンスタイル」
キーカラーは「赤、青」です。
ルックやテイスト、スタイルを揃えないとどういったシチュエーションなのか意味のわからないディスプレイになります。↓↓↓
磯釣りなのか、がっちり釣り人スタイルの横でタウンカジュアルスタイルの男性が竿を投げている・・・ありえないシチュエーションですし、この距離で同じ方向に竿を投げたら喧嘩になります。笑
■演出備品(プロップス)
テーマ、商品、キーカラーが決まったら次にプロップスを選びます。プロップス選びと使い方は重要です。ディスプレイした商品の価値を上げることもあれば、下手をすれば下げてしまう危険性があります。高級なブランド品のディスプレイに100円ショップの造花を使ったりするとその商品(ブランド)の価値を下げてしまうことになります。また、柄のある生地をテーブルに敷いて柄物の商品を展示すると商品が目立たなくなり見る気さえ失せてしまいます。
プロップスはあくまでも演出物です、商品より目立っては本末転倒となります。過剰に装飾して何が売りたいのかわからないディスプレイにならないようにしましょう。
下の写真は過剰に演出しすぎて商品が目立っていないBAD例です。
演出備品の選びかたは様々ですが、街中のディスプレイを見たり、Instagramで #windowdisplay で検索してみるとアイデアが湧いてくるのでおススメです。
■プロップス選びの参考例
春・・・各種春の花、ピンク、黄色、黄緑、新緑、クローバー、鳥、パステルカラーetc
夏・・・雲、砂浜、水色、ストライプ、流木、ヤシの木、夏フルーツ、カクテル、花火etc
秋・・・枯れ葉、白樺、ワラ、茶色、辛子色、オレンジ、ドライフラワー、本、薪etc
冬・・・雪、雪山、雪の結晶、赤、白、グリーン、スキー、スノーボード、クリスマス、お正月etc
トラベル・・・飛行機、新幹線、豪華客船、時刻表、世界時計、、南の島etc
バレンタイン・・・・ギフトボックス、メッセージカード、赤、ピンク、ハートマーク、男女のマネキンetc
■効果的な演出備品
人間工学の見地から、人の五感の中で得られる情報は視覚がおよそ87%を占めています。そしてその視覚情報のうちの80%以上が色の情報なのです。もちろんちゃんと光が当たっていればの話ですが。
長年ディスプレイに携わってきましたが、なんといっても効果的なのが「キーカラー」を活かすベース生地を使うことです。経費的もあまりかかりません。
ガンタッカーという大きなホッチキスのようなものを使い木板に生地を貼り付けて壁に取り付けたり、床に敷いたりすると注目率はあがります。
MAXのガンタッカーは安くて丈夫でおススメです。
三回にわたって解説してきたアパレルのディスプレイの作り方、皆様もぜひ挑戦してみてくださいね。
売り場作り ディスプレイの作り方 アパレル編②
前回につづき、ディスプレイの作り方の解説をいたします。
ディスプレイで大事な構成方法のバリエーションです。
■ディスプレイの基本構成
ディスプレイの基本構成は下記の三つです。
空間(ネガティブスペース)を生かしたり、グリッドラインを意識してディスプレイにメリハリをつけることが大切です。
■ トライアングル(三角構成)
ディスプレイの塊が三角形になるように配置します。
三角形は、商品だけでなく、演出物やPOPを混ぜてもいいです。グリッドラインや角度を意識することによって奥行きをもたせることが大切です。
■ リピテーション(繰り返し構成)
繰り返して同じディスプレイすることです。
同じディスプレイとは、展示している商品・什器・ディスプレイ構成要素が同じという意味です。
塊ごとに、色違いや柄違いにしてもいいです。
■ シンメトリー(左右対称構成)
ディスプレイの形や構成要素が左右対称になるように
組み立てます。
商品・什器・ディスプレイ構成要素を左右対称にします。
左右で色違いや柄違いにしてもいいです。
■リピテーションとは
リピテーションと「リピート=繰り返し」してディスプレイすることを指し、繰り返し同じもの並べることで、人の視野の中での面積を増やし、結果、存在感を大きく見せる構成方法のことです。
アパレルディスプレイにおいては「同じアイテムで色違い」「同じアイテムで型違い」、「同じ色で形違い」などをアピールしたいときに有効な手段です。その際マネキンやボディは同じポーズのものにするとより効果的に違いをアピールできます。例・・同じ形のデニムで色違い、同じ色味のデニムで型違いetc
■シンメトリーとは
シンメトリーとは「左右対称」のことで、その反対はアシンメトリー「左右非対称」です。インドのタージマハルやフランスのベルサイユ宮殿、日本の平等院鳳凰堂など美しい建築物はシンメトリーなものが多く、人は左右対称なものを美しいと感じます。ディスプレイや壁面構成においてもしばしば使われる技法で、同じ形のマネキンや什器、ディスプレイの塊をシンメトリーに配置します。
また、シンメトリーにひとつのディスプレイ自体が左右対称な「シングルシンメトリー」とシングルシンメトリー自体を左右対称に配置する「ツインシンメトリー」があります。
■シングルシンメトリーとは
真ん中のアイテムを中心に左右にアイテムを同じパターンで配置して一つの塊を作るのが「シングルシンメトリー」。左右に配置するアイテムが違えば数多くの商品を展示することが出来るので人に与える情報量は多くなりますが、インパクトは薄くなります。左右に配置するアイテムが全く同じだと美しい完全なシンメトリーとなり与えるインパクトは多くなりお客様の注目率は上がります。半面、与える情報量は少なくなります。どちらをとるかはその時々の状況で変えましょう。
■ツインシンメトリーとは
中央のディスプレイ(POPでも良い)を中心として左右に同じ形のディスプレイの塊を離して置くのが「ツインシンメトリー」です。シングルシンメトリーと同様に同じ構成で沢山の商品を配置すればお客様にみてもらう情報量は増えますがインパクトは下がります。
■構成は組み合わせることでバリエーションが広がる
今まで解説してきた三つの構成方法「トライアングル」「リピテーション」「シンメトリー」はそれらを組み合わせることによりディスプレイや壁面構成のバリエーションが増え、変化させることによってお客様に飽きられないディスプレイを作ることが出来ます。
■ウィンドーディスプレイでの構成の組み合わせ
下半身はリピート 靴箱はトライアングル構成してリピートしています
リピートされたマネキンをシンメトリーに配置しています
トライアングル構成したディスプレイをシンメトリーに構成
珍しい逆三角形のトラブルをシンメトリーに構成
■キーカラー
ディスプレイをするときに、色がバラバラだと統一感がなくインパクトが薄くなります。逆に色を絞ると遠くから見てもインパクトが増し、お客様を引き付けることができます。
まず表現したいテーマ、ルック&テイストの中心となるメインカラーを選びます。次にメインカラーを引き立てるサブカラーを選んでいきます。メインカラー1色、サブカラー2色以内にして全体のイメージを発展させ、全体で3色以内に絞り込むとイメージが引き締まりインパクトが増します。
キーカラーは「ボルドー」「黒」
キーカラーは「水色」「白」
バイクのカラーと連動させキーカラーを「白」「黒」
キーカラーは「赤」「黒」
キーカラーを設定しないと下のようにバラバラなディスプレイになりインパクトが弱まります。
では、色を合わせたらそれで良いのか?
カラーも奥が深く、赤でも薄い色、濃い色、鮮やかな色、深い色。
まさに色々です。
その説明は次回に!
最後までご覧いただきありがとうございました。
売り場作り ディスプレイの作り方 アパレル編①
売り場作り(VMD)の中でももっとも難しく、しかしやりがいがあり映えるものはやはり「ディスプレイ」作りだと思います。
せっかくディスプレイを作ってもお客様に興味を持たれないと残念です。
では、どうやったらお客様が興味を持ち、購買意欲を刺激することが出来るのでしょうか?
いくつかの法則を押さえながら「反復練習」すれば必ずディスプレイ作りは上手くなれます。数回にわけて解説していきたいと思います。
■ディスプレイの6要素
以下の6つがディスプレイの6要素となります。これを意識してディスプレイを作るとお客様がつい入店したくなるようなディスプレイを作ることが出来ます。
ひとつひとつ解説していきたいと思います。
■ディスプレイテーマの設定
ディスプレイを作るときには他人が見て「ああ、〇〇〇〇〇のディスプレイかぁ」と、伝わるようなテーマ設定が必要です、そうでなければただ「自分の好きなものを置いた」で終わってしまいます。テーマを設定することにより、お客様が見ていて楽しくワクワクし、つい入店したくなるようなディスプレイになります。
テーマは季節やイベント、キャンペーン、新商品発売などから選んでいきます、テーマやサブテーマを決めたらディスプレイしたい商品を選び、キーカラーを設定しその商品を引き立たせる演出備品、什器などを選んでいき、構成を考えていきます。
ディスプレイテーマは”クリスマス”
■サブテーマ
サブテーマは必ずしも必要ではありませんが、テーマをミックスすることで奥行きを出すことが出来ます。ディスプレイする場所が複数個所ある場合に有効です。
例えば メインテーマがクリスマスでサブテーマはカジュアルギフトとする。そこから連想される商品を選びます、マフラー、手袋、ニットキャップなどの防寒系雑貨など。演出備品はカジュアルクリスマスを連想させる色である赤、緑色の生地、同じく連想させるツリーやリースなど、そしてプレゼントを意識するようにギフトラッピングされたボックスを配置すると出来上がります。
■サブテーマを設けてバリエーションを増やした例(バイクディーラー)
メインテーマが「バイクのニューモデル強化」ディスプレイとし、サブテーマはツーリングとタウンユースする。そこから連想されるツーリングに向いている大排気量の車両を選びます。アパレル商品はツーリングシーンを意識したコーディネートをしてマネキンに着せこみ配置し、ツーリングシーンのグラフィックの前にディスプレイを作りました。
これで「この二人は今からツーリングに出かけるなだな」と連想させるディスプレイが出来ました。
もう一方のサブテーマ「タウンユース」のディスプレイは、ライトモデルの車両を選び、商品はタウンカジュアルをコーディネートし、女性マネキンを配置してシート高を低くすることが出来るサスペンションやシートを車両に取り付け、女性でも気軽に乗ることが出来るディスプレイを作り別のシーンを連想させるディスプレイを作ることにより、車両のバリエーションをアピールすることが出来ます
■ディスプレイの基本構成
6つの要素の中間を少しとばしてディスプレイの基本構成の解説です。なぜなら商品を選んだり、キーカラーを決めたり、演出備品を選ぶときには頭のなかでぼんやりと構成を意識すると最終形態が決めやすくなるからです。
基本的なディスプレイの構成は空間(ネガティブスペース)を生かしたり、グリッドラインを意識してディスプレイにメリハリをつけることが大切です
構成方法は「トライアングル」「リピテーション」「シンメトリー」と大きく三つあります。今回はディスプレイにおける構成で基本であり、一番難しい三角構成まで解説いたします。
●トライアングル・・・・三角構成とは
三角構成とは、ディスプレイするときに背の高いものを頂点とし、段を作るなどして三角形になるように集積して構成することです。なぜ三角形に配置すると人はバランスよく感じるのかはわかりません。一節には、太古から山を見てきたから・・・・とか、重力があるから・・・・と言われますがとにかく人は三角形が好きなのです。これは万国変わりません。
また、上から見ても三角形になるように作ります。その際、中心線を少しずつずらすと正面から見たときに奥行きを感じるようになります。
●ポイント
配置はバランスよく重ねて構成するのが基本です。正三角形でなくても構いません、二等辺三角形や直角三角形でも構いません、また逆三角形でも構いません。
正三角形
■マルチトライアングル
三角構成されたディスプレイを複合的に配置し、大きな三角形をつくることで、ディスプレイのボリュームや奥行きを出します。上から見ても三角形に作ります。ショーウィンドウのようなマネキンや什器、演出備品を使う大きなディスプレイから、コスメや時計のような小さい商品を集積する卓上の小さなディスプレイまで応用できます。
このように三角構成を組み合わせると大きなディスプレイを作ることができます。三角構成は練習することで上手くなるので何回も挑戦してみてください。
次回は他の構成方法、「リピテーション」と「シンメトリー」を解説します。
売り場作り ディスプレイセミナー開催しました
■販売スタッフ向けのディスプレイセミナー
私たちVMDはオープンや改装の時には必ず店舗に入り、レイアウトや陳列、POP作り、ディスプレイなどをして魅力的な売り場作りをします。
しかし、オープン日からは現場にいる店舗スタッフに売り場の管理は任されることになりますが、日々商品や商品量が変わり売り場は崩れてしまいがちです。
では、どうしたら魅力的な売り場が維持できるのでしょうか?
■VMDは人間力
結局は売り場にいるスタッフの能力に頼るしかありません。
私がアパレルメーカーに勤めはじめた頃は、「販売スタッフは販売に専念させたい」という店舗が多く、我々VMDが毎月一度か二度巡回して売り場作りをしていました。
しかし、経費がかさみ費用対効果が悪くその制度はなくなりました。
毎週サンプル店舗(主に基幹店)で実施した内容をFAXやメールで配信し、「このとおりにやってねー」と連絡して売り場の維持に努めていましたが・・・・
やったこともないディスプレイを写真だけ送られてきても出来ません。また、店舗によって商品内容や店の大きさ、マネキンの種類、ディスプレイスペースの大きさなど違うので結局は現場にいるスタッフの力量に頼るしかないのです。
■内定者向けセミナー
社内公募でセミナー受講希望者を募ったところ、10名程度で開催する予定が16名の参加希望者があり、3チームに分かれてディスプレイを作ることになりました。
まずは、テーマ設定やコーディネートのコツの座学を実施。みんな真剣に聞いていました。
そして、マネキンへの服の着せ方や注意事項を説明しました。よく見かけるのですが、マネキンの腕や上半身をはずしたあと、床に置く人がいますがやってはいけません。
マネキンはFRPというプラスチック素材で出来ており、服を着せたり脱がせたりして擦れると静電気が発生しホコリやごみが付着してしまうからです。
■テーマ設定
以前のブログ「ディスプレイの作り方」でも説明しましたが、ディスプレイにはテーマが無いとお客様に伝わりません、まずはテーマ設定から始めましょう。
テーマにあったコーディネートを考えています。着せ付けもマネキンの腕の付け根に服が咬まないように気を付けてくれていました。
想いは伝わったようです。
■ディスプレイ完成
チームA
テーマは「夏のリゾート、ビーチサイドファッション」赤をキーカラーにしたようです。
チームB
テーマは「サマードライブ」ひまわりと車のナンバープレートを演出小物に選んだところがいいですね。
チームC
テーマは「夏の糸島ドライブ in summer」夏が二回出てきてますね。笑
コーディネートが光ってますね。
■最後に記念撮影
今回はディスプレイの6要素のうち、「構成」はそれだけで1時間以上の訓練がいるので出来ませんでしたが、まだ働いてもいないのにここまで出来れば上出来ではないでしょうか。
今度は「シンメトリー構成」「リピート構成」「三角構成」を学んでほしいものです。
ディスプレイセミナーのご依頼は
までお願いします。
秋のショーウィンドウディスプレイ の流れ
お盆明けからずいぶんと涼しくなり、秋物購入の機運が高まってきました。
ではいつくらいから秋物のディスプレイが始まるのでしょうか??
◼️秋のディスプレイ開始時期
百貨店などでは7月下旬くらいから秋物の洋服を販売開始し、ディスプレイも秋になりますが、ショッピングモールや専門店さんはお盆明けくらいから秋ディスプレイを始めるところが多いです。
◼️プランニングと資材調達
工場や店舗が長いお盆やすみに入るので7月中旬くらいからディスプレイプランを立て、見積もりを取り、取引先に了承を得て資材調達に入ります。
昔この話をマネキンメーカーさんに話したら
「普通ディスプレイプランナーがいて、資材調達する人がいて、実際にディスプレイするのはデコレーターですよ?なんでも1人でやるんですね〜」と言われました。私がいたアパレルメーカーは1人で全てやるのが当たり前だったのでビックリしたのを覚えています。
先日実施した路面店のディスプレイ。
二面あり、片方は雑貨のディスプレイもう片方は洋服のディスプレイとしました。
◼️雑貨のディスプレイ
今回はリボンをグラデーションで吊って演出。リボンにも雑貨がディスプレイできるようにセンター付近にS字フックを吊った。
Autumn collection の文字はポスカで書きました。
床面は秋色生地をボックスに巻きました、何故こういった色とりどりにしたかと言うと、秋物の雑貨は暗い色が多いので浮き立たせるためです。
あくまでも「商品ファースト」の演出です。演出物がメインになっては本末転倒になります。
◼️アパレルのディスプレイ
雑貨のディスプレイと同じく秋物の洋服をは暗い色目が多いので浮き立たせるためにパネルに秋色生地をはり、設置しました。
ずっとマネキンを使ったディスプレイだったのでマンネリ化を防ぐために今回はハンギングディスプレイとしました。
アンティークのファッション誌をカットし、黒のマスキングテープで貼り付けて引き締めました。
オレンジが効いて目立つディスプレイになったと思います。路面を歩く人はショッピング目的でない人がほとんどなので、数秒しかウィンドーを見ないので一瞬のインパクトが重要となります。
◼️ネットも活用しましょう
実施した後はGoogleマップに投稿しました。
実施後3日で800を超える閲覧数がありました。
皆さんも、入ってみたいけどどんな店だろうと検索した事あるはずです。
インスタやフェイスブックなどにも積極的に投稿してネットを活用しましょう。
最後までご覧いただきありがとうございます。
売上を上げる売り場作りの手法 POP編④ POP編集と制作
POPの種類から始まり、言い回し方、文字数、デザインの考え方を解説してきましたが、今回で最終話となります。POPを作り、設置することで話さなくても商品の情報をお客様に伝えることができ、買うほうにも売るほうにも有用なツールです。しかし、やみくもにPOPを付ければ良いというものではありません。
最後に、POPの編集と制作について解説したいと思います。
- ■POPチェックリスト
- ●分類編集・・・商品群の関連付けは明確化か(POPと商品が連動しているか)
- ●グリッドライン・・・POPの縦・横のラインは揃っているか
- GOOD例
- ●適量・・・伝える情報量は適正か(文字数)
- ●視認性・・・POPがちゃんと見えているか
- ●商品視認性・・・POPで商品が隠れていないか
- ●適材適所・・・販促ツールや接客と連動しているか
- ●設置器具・・・POP設置器具の統一感はあるか
- ●クレリンネス・・・よごれ、はがれ、色あせはないか
- ●新旧POP・・・古いフォーマットのPOPが紛れていないか
- ●サイズ・・・POPのサイズは目的別に統一されているか、目的に合ったサイズになっているか
- ●適量・・・POPの色は種類別に統一されているか
- ●フォント・・・POPのフォントはブランド(店舗)イメージに合う字体で統一されているか
- ■まとめ
■POPチェックリスト
買い物に出かけると、POPが綺麗に整列してオシャレなお店もありますが、乱立してごちゃごちゃし不快に感じるお店もあります。
なぜそのようになるのか?理由は主に2つあります。
①POPによる売り場編集が出来ていないこと
②POP制作のルールが作られていないこと
下のチェックリストで自店のPOPをチェックしてみてください。
項目をひとつひとつ説明します。
●分類編集・・・商品群の関連付けは明確化か(POPと商品が連動しているか)
GOOD例 ポロシャツのバリエーションの豊富さと値段が伝わる
●グリッドライン・・・POPの縦・横のラインは揃っているか
BAD例 縦・横のラインがずれている
GOOD例
●適量・・・伝える情報量は適正か(文字数)
BAD例 情報過多で読む気にならない
●視認性・・・POPがちゃんと見えているか
BAD例 人の目に見えないところに貼ってある、人はしゃがんでまでPOPを読まない
●商品視認性・・・POPで商品が隠れていないか
BAD例 POPで商品が隠れている
GOOD例 商品がきちんと見えている
●適材適所・・・販促ツールや接客と連動しているか
GOOD例 リーフレットと連動している
●設置器具・・・POP設置器具の統一感はあるか
BAD例 種類が違う
GOOD例 統一感がある
BAD例 統一感がない
●クレリンネス・・・よごれ、はがれ、色あせはないか
BAD例 よごれがある
●新旧POP・・・古いフォーマットのPOPが紛れていないか
BAD例 古い紙質のPOPが紛れている
●サイズ・・・POPのサイズは目的別に統一されているか、目的に合ったサイズになっているか
●適量・・・POPの色は種類別に統一されているか
●フォント・・・POPのフォントはブランド(店舗)イメージに合う字体で統一されているか
BAD例 サイズがバラバラ、色もバラバラ、フォントもバラバラ
■まとめ
POPや売り場作りというものは、作ってしまえば完成というものではありません。
【運用する】ことが大切なのです。アパレルや雑貨販売なら一か月に一度、車やバイクのディーラーならシーズンに一度 など自店の商品サイクルの入れ替え頻度に合わせて
検証して修正し、運営していきましょう
。
よく目にする言葉になったPDCAサイクル
PLAN・・・売り場やPOPつくりの仮説をたてる
DO・・・・売り場作りを実施する
CHECK・・チェックシートで検証する
ACTION・・修正する
を心がけ運用することが大切。
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売上を上げる売り場作りの手法 POP編最後までご覧いただきありがとうございます。
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●集客を頑張っても売れないお店はディスプレイとレイアウトに問題あるのかも?
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売上を上げる売り場作りの手法 POP編③ デザインとルール
今まで2回に渡ってPOPの種類や言い回し、書き方の説明をしPOPを活用することで売り場にとって「良薬」であることを説明しました。しかし、どんなに素敵なキャッチコピーで作ってもデザインやフォントがバラバラだったり、その色使いが悪いとPOPは売り場の「毒薬」となり売り場を殺してしまいかねません。では、良薬とするにはどの様にデザインを考えていけば良いのでしょうか?
■手書きPOPとPC作成POP
POP作成には手書きで作る方法とパソコンで作成してプリントする方法があります。どちらもメリット、デメリットがあります。平たく言うと、手書きは個性的ですが書く人のセンスが問われ、人によりばらつきが出ます。パソコンを使うと個性はなくなりますが、誰が作っても美しく整いやすい。
また手書きとパソコンを融合させるやり方もあります、例えば商品の説明文はパソコンで入力し「新作」や「値下げ」など短めで協調したい文言は手書きで付け加えるというやり方も出来ます。
■POPのデザイン
POPのベースデザインはなるべくシンプルにした方がお客様にとって読みやすいものとなります、凝りすぎて複雑なデザインにしないほうが良いでしょう。服のコーディネートと同様に使う色は3色以内にし、フォントの種類は統一し、文字の大きさもタイトル、値段、説明文別に決めて統一感を出しましょう。
下図のようになるとまさに「毒薬」となります。
■POPのルール化
手書きにせよパソコンにせよ、ルールを決めないと人によってデザインやフォントがバラバラになり美しく整わなくなってしまいます。
こういった風に
■まとめ
手書きにせよ、パソコンにせよPOPはルールを決めていないとバラバラになってしまい売り場の「毒薬」になってしまいます。
ルールを決めて運用しましょう。
次回はPOP編の最後、取り付け方や配置方法、適正な量 について解説します。
是非参考にしてあなたのお店のPOP環境を整えて、お店の「良薬」にしてください。
売上を上げる売り場作りの手法 POP編②書き方
こんにちは、VMD中村雷太です。
以前こういった経験がありました、とある通販専門のアパレルメーカーさんから、リアル店舗であるPOPUPショップの売り場作りの依頼がありました。リアル店舗の運営経験がないメーカーさんなので、プライスPOPなどが無くイメージポスターやカタログをアクリルPOPスタンドに挟んであるものだけでした。
やはり、当初は売上が低迷してしまいましたがPOPを付けた途端に売り上げが上がり始めました。あらためてPOPの重要性を再認識しました。
■プライスPOP
代表的なPOPといえばやはりプライスPOPですよね、これが無いといちいち商品を手に取ってラベルなどを見なければならないので、面倒くさがりスルーされてしまう確率が高まります。実際、先述のPOPUPショップお客様から「これいくら??」という質問が多く、スタッフもタグを探している間にお客様が帰ってしまったことが多かったのです。
とはいえ、すべてのショップでプラスPOPが付けられている訳ではありません。高級品を扱うところは「わざわざ店員がプライスを見てお客様に伝える」こともサービスの一つであり付加価値です。
■商品情報を伝えるPOP
一番知りたいのがこの「商品情報を伝える言い回しやまとめ方」ではないでしょうか。商品の使い方や効能などの情報はたくさん書けば良いというものではありません、情報が多くなると文字が小さくなり読む気になりません。
文字数の目安は商品によって変わります、一瞬しか見ないものもあればじっと見つめるものもありますが、日用品は一瞬しか見ないので文字数は少なく、時計やジュエリーなどじっくり見るものは長めでも大丈夫です。一列15文字くらい総文字数は50文字以内が良いと人間工学的に言われています。
●言い回し、コピーの作り方
まずは、その商品にまつわる情報をいくつか書き出すのですが、以下の質問を基準にすると良いでしょう。
新しく売り出す柚子胡椒を例にとってみます。
〇この商品は何が特徴なのか? 例・・・添加物や保存料なし
〇この商品のおススメの使い方は? 例・・・冷奴やざるうどんにも合う
〇この商品にまつわる特別な数字は? 例・・・一週間で100個売れてます
〇まだ知られていない使い方は? 例・・・餃子やステーキにも合う
〇誰がおススメしているのか? 例・・・著名人〇〇さんおススメ
〇五感を刺激する言い回しは? 例・・・爽やかさとピリリとした刺激
〇希少価値を高める言い回しは? 例・・・〇〇地区限定販売
など、いくつか書き出しますが全て記入すると長すぎるので優先順位が高いものを選び、まとめます。
①〇〇さんおススメ・・・・有名人の「権威」*1
②一週間で100個・・・・他者からの「社会的証明」*2
③〇〇地区限定・・・・ここにしかない「希少性」*3
出来上がったのがこれ
■まとめ
POPの言い回しによってお客様の購買意欲を向上させることが出来ますが、伝わらなくては意味がありません。POPをつける商品をお客様が見ている時間を考えて文字数を決め、キャッチコピーの全てを書き込むのではなく優先順位を決めてまとめましょう。
伝わるPOP作りはこれだけで終わりではありません。フォントや全体的なデザインが美しくなければ読んでもらえません。次回はデザインやルールについて解説いたします。
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売上をあげる売り場作りの手法 POP編①
こんにちは、VMD中村雷太です。
今回からPOP編です、POPとは「Point of Purchace」の略で「購入するポイント」という意味です。
POPがあることで、お客様はその商品の値段・使い方・新作入荷・季節商品などを知る事かでき、店員の説明なしに商品購入に繋がってセルフ販売を促進することが出来ます。それにより、人手不足や経費削減にも重宝されているのがPOPです。
■売上をあげる売り場作りの手法 POP編①
■POPの種類
①店舗案内・・売場、フロア詳細図、トイレ、受付カウンターなどの位置がわかる図。
②ストアコンセプト・・そのお店の販売方針やお客様へのメッセージが書かれたもの。
③ポスター・・メーカーなどが用意するイメージポスターなど。
④チラシ・・新聞折り込みや催事案内のチラシなど。
⑤トップボード・・陳列棚上や壁面上部に置いたり、天井から吊るす大型POP。
⑥スイングステッカー・・スーパーやドラッグストアなどで使われる揺れるステッカーPOP。
⑦スポッター・・陳列棚の棚板の部分に通路に対して垂直に付けられたPOP。
⑧カテゴリーボード・・一見してどの商品カテゴリーか分かるように縦や横につけられたPOP。
⑨ラウンドシート・・陳列棚下を覆うように巻かれたPOP。
⑩フロアシート・・通路の床部分に貼られたシート商品のアピールや売場誘導を目的としたもの。
⑪プライスカード・・商品と一緒に展示されて商品名と売価を記入したPOP。
⑫リーフレット・・商品説明や使用方法をお客様に持ち帰りいただく1枚刷りのペーパー類。
⑬ショーカード・・商品特徴や品質、容量、サイズ、写真などを情報として盛り込んだもの。一般的にPOPと呼ばれるのはこのショーカードのことです。サイズ、置き方、フォント、カラーに統一感がないと売場を壊す要因となります。
■ 何にPOPをつけるか?
POPはすべての商品につければ良いというものではありません。ありにもPOPが多いと、お客様にとって情報過多となり見る気が失せてしまいます。POPをつけるカテゴリーや商品を確定しましょう。
ごちゃごちゃで読みたくなくなる例
POPをつけるべき商品は主に以下のものです。
〇 新商品・・・NEW ARRIVAL、 新作入荷 etc
〇 季節商品・・・春物入荷、ぬくぬく素材、涼感etc
〇 広告掲載商品・・・〇〇5月号掲載、TVで紹介された etc
〇 おすすめ商品・・・スタッフオススメ、店長イチ押し etc
〇 希少品、限定品・・・残りわずか、当店オリジナル etc
〇 説明が必要な商品・・・特徴、使い方、提案 etc
■まとめ
POPがあることにより、セルフ販売を促進し人手不足に対応し、商品に対する信頼性を高め、購入決断の早さにも繋がり、売り上げに貢献するというPOPの重要性を認識しましょう。
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ショーウィンドウディスプレイの作り方
こんにちは、VMD中村雷太です。
ディスプレイって楽しいんですが、何故そのようなディスプレイをしたのか人に伝わらなければ・・・・自己満足で終わってしまいます。想いが伝わるディスプレイを作るにはコツがあります。今回はその一つである「ストーリー」に着目しましょう。
■ストーリーを感じるディスプレイを作るには?
ディスプレイはその背後にあるストーリーがお客様に伝わらなければもったいない。
例えば「GWに旅行に行く時に着てほしいボタニカル柄のワンピースとセットで着てほしいカーディガン」をディスプレイしたいのなら、旅行をイメージさせるトランクを飾って、POPには旅先でも洗える事を書いておく、という風になります。
雑誌に掲載してあるジャケットをディスプレイしたいのならその事が書かれたPOPと、実際に載っている雑誌を横に陳列する。
トレンドカラーを打ち出したいのなら、服だけでなくバッグや帽子などもディスプレイしてウィンドー一面がトレンドカラーになる様にする。
新作が入荷したからディスプレイする時は、新作入荷やNEWなどのPOPを付けなければお客様に伝わりません。
■入店促進するために必要なディスプレイの要素
新規入店者数を伸ばしたい時はまず一瞬のインパクトが大切です。
通行客は目的がない限り、じっとディスプレイを見ることはありません。
ほんの数秒、おそらく3秒も見ないです。その数秒でインパクトを与え目を止まらせなければなりません。
人間の視覚の優先順位は、1番は光です 2番目に動くもの 3番目に色 です。
1番の光については、ディスプレイに光を当てないことなどまずないはずなので省きます。
2番目の動くものですが、基本的にディスプレイは動かないものが多いのでこれも省きます。(ターンテーブルを使っているところもあります)
となるとやはり色のインパクトが大切だと言えます。
下の写真のディスプレイ。
赤をキーカラーとしたコーディネートを引き立たせるため、背面はライトグリーンのパネルにしてディスプレイ。
色のインパクトが際立ちます。
■路面店ショーウィンドーの注意点
路面店となると、多くの場合ガラス面が反射するので色 黒っぽいものを入れるとミラー効果で全く見えなくなるので、更に色の使い方が重要となります。
↑反射して見えない。
↓少しでも綺麗な色のコーディネートや背面と同系色の色を使わないことによって見えるようにする。
最近では反射防止のフィルムもあります、ちょっとお値段は高いですが・・・
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