売上をあげる売り場作りの手法 ②マグネット
■売上をあげる売り場作りの手法②
売上を確保するために、覚えておきたいインストアマーチャンダイジングの数式
売上=客数×客単価・・・数式Ⅰ
客単価=導線長×立寄率×視認率×買上率×購買点数×商品単価・・・数式Ⅱ
この数式の中で以前、VMDって何?コンビニ編でもとりあげた「導線長」。これを伸ばせばなぜ売上が上がるを解説いたしました。
ではどうやってお客様の回遊導線を伸ばせばいいのでしょうか?
■マグネットポイント
マグネットポイントとは、数式の立寄率の部分になります。お客様が興味をそそられ、まさに「磁石のように吸い付ける場所」のことです。どういった場所がマグネットになるかというと・・・
①興味を引くディスプレイ(MDP)を設置して視認性をあげる。
棚上のスキー板などで作ったディスプレイで「ここにチャンピオンのカジュアルウェアがある」ということを遠くからでも認識できます。
他にも、大きなオブジェやポスターなどのグラフィックやモニターなど商品以外の物を使って目立たせる場合もありますが、お金がかかるのが難点です。
②人気商品や新商品、セール品など商品(MD)を集めて視認率をあげる
色が綺麗で値段的にも手軽なシャツを集約して視認性をあげる。
商品の色を集約して視認率を高める(カラーライゼーション)
③SD(ショップデザイン)で視認性をあげる
しかしこれは、施工レベルの問題なので手軽には出来ません。
什器の色や天井、床、壁のグラフィックなど商品やディスプレイ以外で視認性をあげる。
照明の明暗で目立たせる。アバクロやマウジー、美術館や博物館でよく使われるテクニックです。
④試食、試飲、試聴などお試しコーナー(EP)で視認性をあげる。
スーパーマーケットではよく通路の角に試食コーナーを作っていますよね。
⑤イベントで視認性をあげる。
VMD以外にもイベントの仕事もさせていただいてるのですが、店頭でモデルが立ち、音とと照明があたると人が集まってきます。目的は数箇所でイベントをすることによってお客様の回遊導線を長くするためなので、これもVMD活動の一環となっています。
■マグネットを作るべき場所は?
赤丸部分がマグネットポイントに適しています、何故かというと、お客様に
店内をなるべく長い距離を回遊していただいた方が目に入る商品が多くなるのでマグネットポイントは通路の先の壁面や什器エンドなどに作ると効果的です。
■まとめ
イベントや施工、什器交換などは費用がかかるので事前に計画をたて実施せねばなりません。ディスプレイや陳列ならあまり費用はかからないので手軽な方法ではないでしょうか?
IKEAやフライングタイガーなど北欧系のショップは店内を一周しないと出口にたどり着かない強制導線を使っていますが、所々にあるディスプレイや陳列が魅力的なので苦痛にはなりません、参考にしてみてはいかがでしょうか?